2019年7月7日をもって引退した伊豆急行100系電車103号が、伊豆急下田に留置されているとの情報を得て、12年ぶりに伊豆急を日帰り訪問しました。伊東で途中下車し、伊豆急線内1日乗り放題の「伊豆満喫フリーきっぷ」を購入します。伊東-伊豆急下田間は単純往復でも¥3,300-のところ、途中下車可能で¥1,900-で済みますし、社線内は185系特急踊り子号の普通車自由席に何回でも乗れますから、断然お得です。
伊豆高原で途中下車すると、北海道で運行予定のロイヤルエクスプレス仕様のリゾート21と、金目鯛をイメージしたキンメ電車、そして東急8000系をイメージした無塗装の8000系電車TA-7編成が並んでいました。
TA-7編成の下田寄り先頭車は、クモハ8152。元東急8000系?にしては、急行灯が無かったり、裾にステップも無いし、貫通扉の取り付け部分にも違和感を感じます。
本来、8000系はこのクモハ8005のような形態のはずですが…。実はクモハ8152は元8000系ではなく、伊豆急への譲渡車で唯一の元8500系で、顔つきがおかしいのは、中間車デハ8700形8723号車に運転台ユニットを接合したためです。この先頭車化改造自体も、もともと伊豆急に譲渡するために実施したわけではなく、10両貫通編成の多い8500系を地方私鉄に譲渡するケースで多発するであろう運転台取り付け改造を、長津田工場で先行試験的に施したものです。数年のあいだ工場内や検車区に保管していましたが、伊豆急への譲渡車に選定され、細部を再改造されています。
伊豆半島は1980年代までは家族旅行でよく訪ねていたこともあり、100系と185系や251系の並びは何度も見てきましたが、今回、サフィール踊り子E261系、伊豆急8000系との並びを初めて見ることができました。
2011年に復活した100系は、今度こそ本当に引退してしまいますが、東急8000系TA-7編成が銀色になったので、また来てみたいですね。
●おまけ
伊東線来宮駅には、長物車で運ばれてきたレールを卸すための保守基地があります。レールは、門型クレーンを備えた側線で卸されます。
レール輸送の臨時工事列車は、所管となる横浜支社の拠点駅・東高島から伊東まで行って機回しをして、来宮で熱海寄りに引き上げてからEL推進で電化された側線に向かいます。押し込まれたチキ車は、保守基地にいる軌道モータカーで荷卸し側線まで入換を行います。この日は、荷卸しを終えたチキ5200形4車(5341+5306+5316+5221)が留置されていました。軌道モータカーは、銘板をホーム側に向けて停車していたので、以下の通り判明しました。
新潟トランシス 軌道モータカー
- 形 式:TMC400B
- 製造年月:2017年(平成29年)9月
- NO.150
TMC400Bは途中でモデルチェンジして、最近のは上のようにボンネットにもキャブ前面にも傾斜の無いタイプになりました。最近のニイガタの軌道モータカーは、製造番号という表記をやめて単にNO.としていますね。
記事作成2020年6月27日
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